Jellyfish : Best!

これまで聴いてきた音楽を、自分のこれまでの足跡とともに時間軸に沿って振り返る感じのこの「音ログ」ですが、続ける間に「あ、あれも」「そうだ、これもだ」と湧き水のように取り上げたい音源が出てきて、本末転倒気味ですが、かなりのプレッシャーというか苦痛になってきました(苦笑)。
遠い過去も近い過去も通り超して、もう今書きたい音源を取り上げるようにしようかなぁと考えていた時に、いきなり来ましたよ、これが。



Jellyfish : Best! / Jellyfish (2006)


Jellyfish - Jellyfish: Best! - Joining a Fan Club

音楽的に幸せな80年代も終わりに近づき、Hip-HopやRapのような自分を腹一杯にすることは決してない(ムーンライダーズ「オー何テュー事ナンダロウ」の歌詞のように)音楽が流行りつつあった頃、Keyboard Magazineの新譜紹介で偶然出逢ったJellyfish。僕の90年代は、彼らのおかげで明るい始まりを迎えることができた。
きっと誰もがどこかで聴いたことがあるような、でもこれは確かに初めて聴く曲。やたらとメロディアス、ノスタルジー、哀愁、でもあくまでも強烈にポップ。「孤高の"ひねポップ"キング」XTCとは、同じ変態ポップ職人ながらも明らかに基軸が異なり、かなり明快で聴いていて単純に楽しくなる。The Beach BoysThe BeatlesQueen、Badfinger、Electric Light Orchestraを親に持ち、Squeeze、Styxを叔父とするような音楽といえば判りやすいか?(全然ダメ?)。1990年から1994年までの活動期間で、たった2枚のアルバム(「Bellybutton」、「Spilt Milk」(邦題:こぼれたミルクに泣かないで))しか残していないけど、いきなり今頃ベスト版ですか?しかも、iTMSで。
不可解ですが、ファンとしては大歓迎です。

もしかして、新しい展開があるのかな?

解散後の彼らは、ソロ(Jason Falkner)や、Imperial Drag、The Moog Cook Book、Umajetsなどのバンド(またはユニット)へ展開。または、Andy Sturmerは奥田民生と組んで、Puffyをプロデュースしたり、地道にやってるみたい。もう一度、Jellyfishを生で見たいけど、彼らなら、期待を裏切らないポップ職人であり続けるだろうから、まぁもういいかな。

1993年に渋谷CLUB QUATTROでライブを観に行きました。結局最初で最後のライブになってしまったけれど、完璧なコーラスと演奏に感涙。さすがコーラス練習だけに何時間も費やすだけあるなぁ。しかも、リードボーカルとドラムを担当しているAndy Sturmerの演奏スタイルに度肝を抜かれた。なんと、ステージ中央の奥に設置する普通のドラムセットではなく、少々小さめのドラムセットを立ちながら叩き、しかもしっかりと歌も歌う。すげーよ、こんなの見たことなかったよ。

MCでは、観客に向かって「今日もどうも来てくれて、どうもありがと、どうもアリガト、ドモアリガト、ドモアリガット、ミスターロボット」。...Styxかよ。
やっぱりすげーよ、こんなの見たことなかったよ。

allmusic ((( Jellyfish > Overview )))
http://www.allmusic.com/cg/amg.dll?p=amg&sql=11:52o7gjqrj6iw