ロマンティック街道/ブルーバード


KIRINJI - ロマンティック街道 / ブルーバード - EP - ロマンティック街道

とりあえずキリンジの最新の音源です。まずは『ロマンティック街道』から。

先行でリリースされていた『影の唄』が、しっとりとしたビッグバンドサウンドだったので、コロムビア移籍後初のアルバムは、Gino Vannelliのようになってしまうのか?と心配(いや、期待も半分)していましたが、こうきましたか。

これって、Kraftwerkですよね?

リミクシーズのRMX Vol.1&2で、打ち込みビートにもうまくはまるなぁと、彼らの作る曲そのものの守備範囲に感嘆していましたが、それを自身でやってしまうとは。でも、でもですよ、うねるようなイントロから、上昇して弾けるようなこの音は、まさにKraftwerkではないですか。でも、弟・泰行さんのボーカル乗ると、ああ、キリンジだ、よかった。今度はマリッジブルーに陥る女性ですか。いつも感心させられますが、ひとつの歌に小説一冊分ほどのイマジネーションを注ぎ込められる、稀代の才能の兄弟(この曲は兄・高樹さんの作詞・作曲)ですね。でも、聴いているうちに、以前どこかで聴いたことがあるような気がしてきた。
あ、そうだ。

こ、これって、『過激な淑女』ですよね?

踊り続ける 夜明けまで ずっと〜 (キリンジ:ロマンティック街道)
 ↓
時代は過激な淑女 傷付け合う短刀は シーツの波に隠してる (YMO:過激な淑女)

男を惑わす女と題材というのも、意識的な共通点を感じてしまう。でも、これって自分だけ?

キリンジテクノサウンドの接点というのも特に急な話ではなさそうだ。
泰行さんのソロプロジェクト『馬の骨』の「最低速度を守れ!」だって、イントロはやはりKraftwerkの『Autobahn』のチープなアナログシンセ音とかなり似ているし、車をモチーフにしている点も同じ。
高樹さんの「雨の日に家で聴く曲」というプレイリストでも、Kraftwerkがしっかりとラインナップされている。

でも、いい。
なぜなら私もKraftwerkが好きだから。
ということで、チャン・ドンゴン風に叫んでみてみる。